犬のネフローゼ症候群の症状は?治療や予防法・食事について
ネフローゼ症候群という病気をご存知でしょうか。
腎臓に関する疾患で、重症化すると尿毒症や腎不全といった重篤な状態へと陥ってしまうほかに、高血圧など様々な合併症も起こります。
ネフローゼ症候群とは
この病気を知る上で、まず腎臓の働きについて知る必要があります。
腎臓は、血中の老廃物や余計な水分を除去し、尿にして排泄する役目を持っています。
腎臓にある「糸球体」で血液をろ過し、ろ過された尿(原尿)は尿細管でブドウ糖や塩分など必要なものを再吸収され、いらないもののみが尿となって排泄されるわけです。
糸球体に問題がない状態だと、たんぱく質は大きな分子であるため、ろ過されず、そのまま血中に残りますが、その機能が正常でなければ、たんぱく質までもがどんどん尿中に排出されます。
これが、いわゆる「たんぱく尿」なのです。
こうなると、低たんぱく血症も同時に起こり、血管の浸透圧のバランスが崩れ、体がむくんできます。
徐々に進行していき、慢性の腎機能不全状態になってしまうため、生涯にわたって根気よく向き合っていく必要がある病気です。
主な症状
ネフローゼ症候群の主な症状は以下となります。
- 全身がむくむ
- むくみに伴う体重増加
- 倦怠感
- 食欲不振
- 高たんぱく尿
- 低たんぱく血症
- 血中コレステロール値の上昇
人間でも起こるネフローゼ症候群。
人間の場合は、尿が泡立つ、尿のニオイや濁りで気づくことが出来ますが、犬の場合は尿で見分けることは困難です。
そのため、血液検査で判断します。
原因
大きく分けると二つの要因があります。
腎疾患
糸球体腎炎、腎アミロイドーシスという腎疾患で発症することが多いです。
腎臓が慢性的な炎症状態(感染や腫瘍など)があると、ネフローゼ症候群を引き起こしてしまいます。
たんぱく質が臓器に沈着するのがアミロイドーシスで、犬の場合は腎臓に沈着することがほとんどです。
また、糖尿病や免疫疾患により発症することもあります。
遺伝
病気について、犬種よって好発することがわかっています。
ゴールデンレトリバー、ミニチュアダックス、シュナウザーはネフローゼ症候群を発症しやすいことが認められています。
また、コリーやビーグルは、アミロイドーシスを起こしやすく、結果、ネフローゼ症候群を発症しやすくなります。
糸球体腎炎は6歳から7歳、腎アミロイドーシスは15歳以上の高齢犬に多く発症します。
治療法
基礎疾患がある場合は、まずはそれらの治療を行う必要があります。
それと同時にネフローゼ症候群の症状に対する治療も行っていきます。
むくみは激しい、高血圧、胸水が溜まるなどしている場合は利尿剤などの対処療法的な薬剤投与、そして腎臓に負担をかけないような食事治療を行います。
水が溜まってしまって息苦しい場合などには、穿刺で排液を試みることもあります。
食事(ドッグフード)について
腎臓機能の状態がさほど重篤でない場合は、むやみにたんぱく質を制限することはよくありません。
たんぱく質は内臓機能の修復にも必要な成分ですから、極端に控えてしまうと治るものも治らなくなってしまいます。
良質なたんぱく質を適量与えることが望ましいため、加工食品や穀物に含まれるたんぱく質は避けましょう。
塩分やカリウムなども関係するので、獣医師の指導に従って食餌療法を続けましょう。
間違っても、素人判断で途中でやめたり、安易な手作り食、処方箋のない療法食を与えるのはやめてくださいね。
食事管理と適度な運動を
なかなか早期発見が難しい病気ですが、重症化する前に治療させたいですよね。
むくみがひどいなど、わかりやすい症状が出ていれば別ですが、そうでない場合はやはり血液検査や尿検査が有効です。
定期的な検査は重要といえますが、なにより基礎疾患を予防するよう意識して生活することが大切です。
無計画な食餌や、運動不足などはさまざまな病気の要因となりますから、日々しっかり管理してやるようにしましょう。
我が家の愛犬はまだ病気で獣医にかかったことはありませんが、健康で長生きして欲しいと願っています。
そこで、普段の食事を見直すべく、さまざまなドッグフードの原材料を一つずつチェックしてみました。
質の良いタンパク質を使用していることを前提に、犬にとって消化が難しい穀物類や危険な添加物・食材を含むフードを除外していくと、最終的に6つの製品に絞ることができました。
これからドッグフードの見直しをされる方の参考になれば幸いです。
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