ハッピードッグの原材料・成分と口コミ評判
ヨーロッパ、とくにドイツにおけるペットについての考え方は非常に厳しいことで知られます。
それは犬や猫の食べ物にも及び、ペットフードについても厳格な基準と法律が適用されています。
今回はそのドイツでのシェアがNO.1となっているドッグフード「HAPPY DOG」についてご紹介したいと思います。
日本でもたくさんの有名な海外産ドッグフードは輸入されていますが、実はドイツ原産のフードはさほど多くはありません。
原材料や成分だけにとどまらず、そのコンセプトやサービスについても詳しくご紹介したいと思います。
ドイツのドッグフード「ハッピードッグ(HAPPY DOG)」、あまりお店では見かけないかもしれませんが、ネット通販・ペットサロンや動物病院など契約した店舗で購入することができます。
目次
ドイツでシェアNO.1のプレミアムドッグフード
「犬の栄養学に基づいた最高品質の “Made in Germany”」
HAPPY DOG(ハッピードッグ)は、1765年、ドイツのバイエルン州の製粉工場がその出発点でした。
その業種からもわかるように、シリアルやトウモロコシなどドライミートを組み合わせたのが始まりでした。
2009年にはドイツ国内のプレミアムドッグフードシェアNO.1となり、2016年にはドイツ国内で輸入品を含めてNO.1となりました。
改良に改良を重ね、1968年にHAPPY DOGの原型が完成します。この頃はトウモロコシとミールを合わせた消化吸収に特化したものでしたが、品質改良の結果、現在のラインナップへと進化しました。
HAPPY DOG(ハッピードッグ)はいまでもバイエルンの自社工場ですべて生産されています。
ドイツの法律にのっとって、原材料は全てヒューマングレードの良質な食材のみを使用し、その製造工程においても厳しい管理のもと高品質なフードを生産し続けています。
トレーサビリティも機能しており、産地の把握はもちろん、動物実験なども一切行っていません。
HAPPY DOGは、徹底して犬の幸せと健康を第一に考え、レシピもすべて犬の栄養学に基づいたものとなっています。
このように、ドイツでは非常に評価の高い、よく知られたドッグフードです。
しかし、いくつか気になる点があります。
ミニアダルトの原材料・成分
では、ラインナップの中から、需要が多い成犬小型犬用(ミニアダルト)の原材料や成分についてみていきましょう。
ミニ アダルトトウモロコシ、チキンミール、家禽脂、米粉、ポテトプロテイン、サーモンミール、フィッシュミール、ラムミール、ひまわり油、ビートファイバー、アップルファイバー(0.6%)、菜種油、乾燥全卵、塩化ナトリウム、サッカロマイセス・セレビシエ*、塩化カリウム、海藻(0.15%)、亜麻の種(0.15%)、ミルクシスル、アーティチョーク、タンポポ、ショウガ、カンバ葉、ネトル、カモミール、コリアンダー、ローズマリー、セージ、リコリス根、タイム(ハーブ:0.14%)、緑イ貝(0.02%)、イースト抽出物(乾燥)、ビタミン類(ビタミンA、ビタミンD3、ビタミンE、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB6、ビオチン、Dパントテン酸カルシウム、ナイアシン、ビタミンB12、コリン)、ミネラル類(鉄、銅、亜鉛、マンガン、ヨウ素酸カルシウム、亜セレン酸ナトリウム)、天然由来トコフェロール(酸化防止剤として)(乾燥)
まず、メリットといえる部分についてまとめました。
緑イ貝配合で元気に活発に
オメガ3脂肪酸やアミノ酸、ミネラルが非常に豊富に含まれた原材料です。
関節炎や軟骨の修復などに効果があり、健康で元気な犬の体をサポートします。
適度なタンパク質含有量
ハッピードッグのコンセプトで、過剰なたんぱく質摂取を防ぐとありますが、それでも26%となっています。
高たんぱく質を謳うドッグフードは、26~28%以上のたんぱく質含有量が主流ですので、決して低たんぱく質ではないですね。
たんぱく質不足は健康を損ねます。ハッピードッグは、低たんぱく質ドッグフードではなく、十分にたんぱく質は摂取できるフードだと言えるでしょう。
次に、疑問に思う原材料などをまとめます。
第一主原料がトウモロコシ
ハッピードッグの基本理念として「過剰なたんぱく質と脂肪を控える」というものがあります。
そのせいなのか、製粉所が始まりだったことが関係しているのかわかりませんが、主原料がなんとトウモロコシです。
グルテンを除去したものを使用しているのでアレルギーなどは起こしにくいと考えられますが、その量をみるといくらなんでも多いように思います。
動物性たんぱく質がすべてミール
また、動物性たんぱく質も、全てがミールとなっています。
ミールだから必ずしも悪いということはありませんし、そもそもドイツはヒューマングレードでなければ使用できない法律がありますので、品質は良いものだといえます。
しかしながら、多くのドッグフードメーカーがフレッシュミートを使用している点とその価格とを考えた時に、ハッピードッグに分があるとは言えません。
炭水化物量が約半分
すべての成分のうち、45%が炭水化物です。
高たんぱくのドッグフードを与えている場合は、多くても30%以下のものが多いですね。
このような低炭水化物のドッグフードは、肥満防止や消化器官への負担に配慮していることから、45%が炭水化物というのはそのすべてが糖質ではない(食物繊維も炭水化物であるため)としても、多過ぎるといえます。
スプリーム・ミニ・アイルランドの原材料・成分
たくさんのラインナップがあるハッピードッグ。
次に、小型犬にも食べやすい「スプリーム・ミニ・ アイルランド」を取り上げます。
スプリーム・ミニ・アイルランド大麦、サーモンミール(12.5%)、ラビットミール(12.5%)、ポテトフレーク*、家禽脂、リン酸カルシウム、加水分解レバー、ビートファイバー*、アップルファイバー*(0.8%)、ひまわり油、菜種油、乾燥全卵、塩化ナトリウム、サッカロマイセス・セレビシエ*、塩化カリウム、海藻*(0.15%)、亜麻の種(0.15%)、ミルクシスル、アーティチョーク、タンポポ、ショウガ、カンバ葉、ネトル、カモミール、コリアンダー、ローズマリー、セージ、リコリス根、タイム(ハーブ:0.14%)*、緑イ貝*(0.05%)、ユッカシジゲラ(0.02%)、イースト抽出物* (*乾燥)、代謝エネルギー:343.5kcal / 100g
主成分は大麦
よく勉強なさっている方は、「え!主成分が穀物なの?」と驚かれるかもしれません。
たしかに、主流となりつつある高タンパクグレインフリーフードの場合は、主成分には動物性たんぱく質が来るのが望ましいと、このサイトでも説明していますね。
しかし、大麦は穀物ではありますが小麦と違ってグルテンを含んでいません。そのため、アレルギーの心配はなく、穀物が持つ有用なミネラルや食物繊維などをうまく活用することができるのです。
大麦は消化吸収も良いので、おなかを壊しやすい犬や、腸に問題を抱える犬にも比較的安心です。
ただ、やはり主原料は動物性たんぱく質であることが望ましいと個人的には考えますので、まずは少量から与えて様子を見ましょう。
動物性たんぱく質にはウサギとサーモン
このHAPPY DOGの楽しいところは、いろいろな国の名前が付けられており、レシピもその国の料理にちなんだものになっている点です。
このアイルランドの場合は、アイリッシュ料理によく登場するサーモンとウサギをたんぱく源に選んでいます。
サーモンは良質なオメガ3脂肪酸、アスタキサンチンを含み、抗酸化作用や炎症の抑制などに効果があります。
うさぎの肉はドッグフードにはあまり利用されないタイプの肉ですが、実は手作り派の間では昔から取り入れられています。
脂質が少なく、カリウムの含有が多いので血圧の安定が望め、貧血を予防するヘム鉄、動脈硬化予防になるカルノシンも含まれていて栄養価は馬鹿にできません。
もともと野趣あふれる風味が特徴でもありますので、犬の食欲をそそる効果も期待できるでしょう。
関節保護に効果的な緑イ貝を配合
ニュージーランド産のドッグフードにはよく含まれるこの緑イ貝。
グルコサミノグリカン、オメガ3脂肪酸が豊富に含まれています。ニュージーランドでは「奇跡の貝」とも呼ばれ、関節炎の予防に効果があると研究されています。
シニアになってから慌ててサプリを与えるよりも、元気なうちから日々の食餌で摂取することが将来の関節の病気を遠ざけることにつながります。
ミックスハーブで穏やかな効果を
クスリのような即効性はなくても、体にやさしく穏やかな作用が嬉しいのがハーブの力です。
ハーブを重要視している海外産ドッグフードは少なくありません。
全く根拠のないものではなく、古くから人間にも重宝されてきたハーブを厳選し、犬にも効果が期待できるローズマリー、ユッカシジゲラ、ジンジャー、セージなどに加え、ミルクシスルが配合されました。
これは有効成分シリマリンには肝機能改善効果が認められ、アメリカでは安全に摂取できるハーブに分類されています。
ドイツでも、薬用植物の評価委員会によって医療として慢性肝炎や肝硬変に対する使用が許可されています。
犬は年齢と共に肝機能、腎機能の低下は避けられませんが、日常的な食餌で摂取することでその速度を穏やかにする効果が期待できます。
多彩なレシピで個々の犬に応える
HAPPY DOG(ハッピードッグ)のラインナップは多彩で、たんぱく源の違いのみならず、繊細な犬に向けたレシピや、体調管理、ライフステージや犬の大きさに合わせて選択することができます。
基本的にはライフステージや犬の大きさでフードを分けることは必須ではありませんが、犬によっては好みがうるさい場合もありますし、なにより食べてくれるかどうかが問題です。
ひとつ試して食いつきがいまいちだったり、便の状態が思わしくない場合でも、ラインナップが多いと選択肢が増えるのは良いことですね。
犬はオオカミじゃない!高たんぱくドッグフードに待った!
昨今のドッグフードにおける傾向としては、主に海外産を中心に高たんぱくかつグレイン、もしくはグルテンフリーのものが多くなっています。
本来は肉食である犬は、そんなに穀物や野菜を必要としていない、というより食べたところで十分に栄養を吸収できないということなどから、また、たんぱく質が足りないことで起こる弊害などが知られることになって、高たんぱくフードが広く認識されるようになったわけですね。
しかし、HAPPY DOG(ハッピードッグ)はその考え方に真っ向反論しています。
理由は簡単、「人間と暮らす犬は毎日50キロも走らない」ということです。
人間と暮らす犬の生活スタイルのみならず、小型犬から大型犬まで犬は確かにオオカミとは違う生活ですね。
したがって、オオカミや野生の犬ほどたんぱく質は必要でないという考えのようです。
これについては飼い主さんにも考えがあると思いますが、たしかに高たんぱくフードで体調を壊す犬もいます。
もし愛犬に高たんぱくフードを与えていて、便の具合や体調で気になることがあるのならば、HAPPY DOGの考え方を参考にしてみると良いかもしれませんね。
購入者のレビューや口コミ
食いつきが良い、という声が目立ちます。
よくある、褒める内容だけというものでもないようで、おおむね評価は高いですが、それでも「HAPPY DOG単体では食べてくれない」という口コミはいくつか見受けられました。
一部で、便がいつもより硬くなったという声もありましたが、犬の個体差もあるので硬くなりやすい犬は注意が必要かもしれません。
しかし、皮膚トラブルがおさまった、便の状態が安定したという口コミも多く、ローテーションに組み込んでいるという口コミもいくつかありました。
バリエーションが多いことから、選択肢が多いことも魅力のようですね。
楽天やAmazonなどの口コミはが乏しいものの、そちらでの口コミでも問題視すべき口コミは見つかりませんでした。
今まで与えてきたフードの中で一番食いつきが良いので継続して与えています。
フード特有の嫌なニオイはなくて、人間でも美味しそうと感じる香りです。
ハッピードッグに切り替えてからうんちの臭いが軽減されたように思います。
価格帯と購入方法について
ハッピードッグ アダルトミニの販売価格は、1キロあたり¥2,052(税込)となっています。
サイトによっては、ポイント還元や送料無料などのサービスがあります。
現在、ネット通販のほかに動物病院やペットショップ、サロンなどで購入することができます。
公式サイトに販売店一覧が掲載されていますので、そこに名前があるお店で購入しましょう。
正規代理店でない場合、品質保証などに不安もありますので注意してくださいね。
なお、公式サイトでは定期購入システムもあり、利用することでポイント還元があります。
また、ハッピードッグシリーズの「アフリカ」を購入すると、1キロで0.14ユーロがルワンダ共和国の子供たちへ寄付されます。
過去においては、複数の国におけるさまざまな保護活動へ寄付できるシステムがありましたは、現在はアフリカのみとなっているようです。
ハッピードッグの総評
原材料
製造管理
購入のしやすさ
企業の信頼性
HAPPY DOGは非常に優秀なフードのひとつだといえます。
完全なグレインフリーではない、たんぱく質量がいささか低めという点は飼い主さんの考え方で変わりますし、ラインナップの中にはグレインフリー、グルテンフリーのものもあります。
製造管理についてはドイツの厳格な法律がありますので心配することはないでしょう。
原材料についても考え方の部分で☆を一つ減らしていますが、実質は☆5つでしょう。
若干高い、という声もありますが、他のドッグフードと比べてみて高いということではありません。
定期購入制度も、ずっと続けていきたい場合欠品を気にしなくていいのが良いですね。
ラインナップが多いので、最初は300gの少量タイプからお試ししてみて、あなたの犬に最適なフードを見つけてくださいね。
HAPPY DOG(ハッピードッグ)は十分おすすめできるドッグフードのひとつです。
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