ドクターズチョイスの原材料・成分と口コミ評判
今回お伝えするのは、日本で考案され、オーストラリアで製造された「ドクターズチョイス」です。
日本では非常になじみの深い菌をブレンドして作り出した国産発酵エキスを配合した興味深いドッグフードです。
それでは詳しく見ていきましょう。
納豆菌を配合したドッグフード
ドクターズチョイスは、日本で生まれました。
ペット用品をはじめ、ペットの総合事業を手掛ける株式会社オフィスピースワンが、会社の人が飼っている犬たちに、少しでも良いドッグフードを与えたいという思いから開発が始まりました。
あるとき、納豆菌のサプリメントはどうかという話があり、半信半疑で自身の飼い犬に与えたところ、便臭をはじめとする体臭全般、そして日々活発になっていく犬を見て、納豆菌は動物にも良いのだと確信します。
こうして、納豆菌を配合したドッグフードが誕生したのです。
ヒューマングレードの表記なし
それでは、気になる点から見ていきましょう。
今回取り上げるのは、成犬用ラム&玄米です。
成犬用ラム&玄米<原材料>
ラムミール、米、スチームオート麦、玄米、とうもろこし、グリーンフィールド豆、コーングルテンミール、動物性脂肪、チキンミール、チキンダイジェスト、オメガ3&6ブレンド、ビタミンA、ビタミンD3、ビタミンE、ビタミンK3、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB3、ビタミンB5、ビタミンB6、ビタミンB12、葉酸、ビオチン、硫酸銅、銅キレート、硫酸亜鉛、亜鉛キレート、マンガン酸化物、マンガンキレート、硫酸鉄、鉄キレート、セレン、ヨウ素、カルシウム、国産発酵パウダー、サメ軟骨、酸化防止剤
<成分>
粗たん白質23.0%以上.粗脂肪13.0%以上.粗繊維4.5%以下.灰分7.0%以下.水分10.0%以下.オメガ3脂肪酸0.4%.オメガ6脂肪酸2.0%.カルシウム2.5%以下.代謝エネルギー340kcal/100g
穀物類の多さと表示方法に疑問
商品名に玄米とありますから、穀物は使用されています。
玄米だけであれば、栄養価も高いですし適切な状態で配合することで、犬にメリットをもたらすこともあります。
しかし、順番でみると玄米は米とオート麦の後です。にもかかわらず、玄米を商品名に持ってくるのは、消費者を勘違いさせる可能性もあります。
トウモロコシ、コーングルテンミールなど使用してほしくない穀物も入っていますね。
ミール類とあいまいな原材料
ラムミール、チキンミール、動物性油脂、チキンダイジェストなど、気になるものが多いですね。
ミールについては一概に悪いとは言えませんが、ドクターズチョイスはヒューマングレードの明記がありません。
会社の方の飼い犬に与えている点から、悪いものは使用していないと思われますが、そうであるならもう少し原材料についての保証がほしいですね。
成分バランスの基本に不安あり
ドクターズチョイスのラインナップには、成犬用のほかにパピー用、体重管理用、シニア用とがあるのですが、基本的なところに疑問点が見受けられます。
まず、体重管理用ですが、脂肪分を8%まで減らしています。そうすることで体重管理するとのことですが、大きな間違いです。
肥満と脂肪の関係性はさほど高くなく、それよりも糖質が問題なのです。
体重管理をするのであれば、糖質を多く含む穀物類を減らし、良質なたんぱく質と脂肪をバランスよく与えることが重要です。
脂肪分を減らしても、毛がバサバサになるだけで、何のメリットもありません。
また、シニア犬に対して、低カロリー低たんぱく質な配合をしていますが、こちらも間違いというより危険です。
健康維持を考えるなら、老犬に対しては、特に獣医師の指導がない限りは、成犬よりも多くのたんぱく質を与えることが欠かせません。
しかも、20%という療法食並みの低たんぱく質にしてしまっては、かえって活動力を失わせることになりかねません。
必須脂肪酸のバランスは良いが少なすぎる
オメガ6脂肪酸とオメガ3脂肪酸を5:1の割合で配合されているのはギリギリですがバランスがとれています。
しかし、オメガ3脂肪酸が少なすぎです。これでは摂ってないよりはマシ、という程度です。
では、評価すべき点はあるでしょうか。
国産発酵パウダーとは?
ドクターズチョイスの一番の特徴である、国産発酵パウダー。
納豆菌、乳酸菌、酵母をブレンドしたもので、体臭や便、尿臭を和らげる効果があるとのことです。
納豆菌は犬にとっても有益で、腸内環境を整え健康維持に役立ちます。
乳酸菌や酵母も、それぞれ効果があるのでこれだけ見ると素晴らしいように思えますね。
ただ、乳酸菌にしろ、酵母にしろ、種類がたくさんあります。特に乳酸菌については、生きて腸に届かなければ意味がないため、乳酸菌の種類まで書いて欲しいものです。
公式サイトでも、一番の特徴のはずですが、詳しい記述はありません。
合成の酸化防止剤などを使用していない
栄養分はきちんと質の良いものが配合されています。
その上で、酸化防止などもローズマリー抽出物と、ビタミンEによるバランスの良いものとなっています。
ただ、パッケージに無添加という文字が目立つように書いてあるのが気になりました。
よく見ると、その前に「香料・着色料」と小さく書いてありますが、これも消費者に誤解をさせる可能性があります。
無添加という言葉は慎重に使うべきで、使っていないということを強調したならば「不使用」などと表記すべきです。
購入者の口コミ・レビュー
食いつきが良い、便の状態が良くなったという口コミが多いです。
おおむね評価は高いようですが、太ったという声や、大型犬や秋田犬の飼い主さんに、なぜか「合わなかった」という声が複数ありました。
犬種は関係ないと思うのですが、気になりますね。
全ての犬に合うドッグフードはありませんが、他のドッグフードのレビューや口コミに比べると「耳ダレを起こした」「おなかを壊した」という気になる症状を報告している方が多いです。
賛否両論あるみたいですが、我が家はずっとこちらのフードを愛用しています。7歳になりますが特に病気もせず健康に過ごしています。
価格と購入方法
最大で18kgの大袋まで用意されており、大型犬の飼い主さんも購入を検討している方が多いですね。
価格は1kgの袋だと1,500円ですが、キロ数が大きくなるほど割安となり、最大の18kgの場合、1キロ当たりはなんと500円を切る計算になります。
大袋の方が得なのはどのドッグフードも同じですが、いくらなんでも…という気がします。
大型犬であっても、多頭飼いでない限り18kgを消費するには20日以上かかりますから、開封後の保存には気を使わなければなりません。
先にも述べましたが、「無添加」の使い方なども含め、どうも「買わせよう」という意識だけが先走っている印象がぬぐえません。
ドクターズチョイスという商品名も、どこのお医者さんがチョイスしているのか不明ですし、動物病院でしか買えないわけでもありません。
また、高評価の背景には2kgのモニターが行われたということもあるようです。
高いのか安いのかさっぱりわからないというのが正直な感想ですね。
総評
原材料
製造管理
購入のしやすさ
企業の信頼性
厳しい評価をせざるを得ません。
原材料も全てが悪いわけではないのですが、良いと判断もできません。
国産発酵パウダーなるものも、納豆菌の効果は期待できてもそれ以外はよくわかりません。基本的な配合の考え方も、正しくないものが見られます。
製造工場を国外に求めた根拠も、国内では高くついてしまうということですが、その割に製造方法にこだわりがあるということでもないようです。
企業としても、もともとがペットショップ経営、ペットオークションなどの運営も手掛ける会社であり、公式サイトの内容のなさを考えても信頼性が高いとは言えません。
したがって、ドクターズチョイスの評価は☆1.5です。
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